スケルトン仕様のデザインやアクティブノイズキャンセリングが搭載されているのにも関わらず1万円台で購入できるコスパの高さが魅力のNothing Ear (1)。
非常に洗練されたプロダクトで僕も日頃から愛用しているワイヤレスイヤホンです。
そんなワイヤレスイヤホンの後継機である、Nothing Ear (2)が2023年3月に発表されました!
Nothingファンの僕としては試さずにはいられない!ということで実機を手に入れたので、前作からの進化点を交えて使用してみた感想を紹介していきたいと思います。
- ケースのサイズ、傷つきやすさが改善
- ドライバーの刷新による音質向上
- ノイキャン性能の向上
- プレスコントロールで操作可能
- デュアル接続が可能
- Bluetooth接続の安定性が改良
- ハイレゾ音源の再生に対応
- iPhoneはハイレゾ音源の再生に非対応
- イヤホン単体の電池持ちが心もとない
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Nothing Ear (2) の外観
今回紹介するNothing Ear (2) 。
2022年に立ち上がったばかりの新進気鋭ブランドNothingから発売されたワイヤレスイヤホンです。
お洒落なパッケージを開封すると付属品がズラリ。(左からイヤホン本体、充電ケーブル、イヤーピース、取扱説明書)
そしてこちらがケース本体。スケルトン仕様のデザインが相変わらずかっこいい。
パッと見た感じは前モデルをほぼ踏襲したデザインとなっていますが、細かく見比べるといくつかの変更点がありました。(詳細は後ほど)
ケース側面にはペアリング設定用のボタンと給電用のUSB−Cポートを搭載。
イヤホンのデザインも前作と同じく基盤が見えるおしゃれなデザインを採用。
こちらもほぼ同じ見た目ですが、操作感の部分は改良が加えられています。(詳細は後ほど)
Nothing Ear (2) の特徴
ここからはNothing Ear (2) の進化した点を解説しながら実際に使ってみてどのように感じたのかを紹介していきます。
長く愛用できるように改良されたケース
Nothing Ear (2) のケースはほぼ前モデルとほぼ同じデザインですが下記のような改良が加えられています。
- ケースの大きさが30%コンパクトになった
- アクリル部分が分厚くなり、より頑丈になった
- 底面に傷が付きづらい素材が採用された
個人的には③がとても嬉しいポイント。
Nothing Ear(1)はデザインの美しさに惹かれて購入したものの、スケルトン仕様も相まって使っているうちに底面に細かなスレ傷が目立つのがイマイチでした。
Nothing Ear (2) では底面の構造や素材が改良されていて一週間使ってみても細かなスレ傷は一つもできていません。これならキレイなケースを長く愛用できそう。
ドライバーの刷新による音質向上
Nothing Ear (2) はイヤホンの音質を支えるドライバーに複数の改良がなされています。
特に振動板の素材がグラフェンのみから、グラフェン+ポリウレタンになったことで低域から高音域まで 綺麗に表現できるようになったのは大きなトピック。
- ポリウレタン:柔軟性と厚みを強化し、湧き上がるような低音を表現するのが得意
- グラフェン:高剛性、軽量でクリアな高音域を表現するのが得意
実際に音を聴き比べてみると、音のの変化をしっかり体感することができました。
音の臨場感や中音域のクリアで鮮明な音の表現はAirPods Proにも退けを取らない印象です。
ノイキャン性能がアップ
Nothing Ear (2) は前モデルと同じく最大40dBのアクティブノイズキャンセリング機能が搭載しています。
数値は一緒なのですが実際に聴き比べてみると、ノイズ除去の効き目は強くなっていると感じます。
前モデルは風の音などがカットされずに目立つ印象があったのですが、それらがかなり改善されました。
AirPods Proの静寂性を10点とするなら、Nothing Ear(2)は7点、Nothing Ear(1)は6点という感じ。
モード切替時の体験が新鮮
ノイキャン性能以上に感動したのがモード切替時の効果音です。
モード切替時にそれぞれ下記のような音がなるのですが、こういう細かな体験設計にとてもセンスを感じます。
- ノイズキャンセリングモード:「ポンッ」と水中に潜っていくような効果音が聞こえて、周りの音が消えていく
- 外部音取り込みモード:「ハァ」と息継ぎのような音がし、周囲の音が聞こえるようになる
アダプティブモード搭載
Nothing Ear (2) は専用アプリの「」NothingX」からノイズキャンセリングの効き目を高・中・低に加え、アダプティブの4種類から選ぶことができるようになりました。
周囲のノイズに合わせてノイズキャンセリングの強弱が自動調整されるモード
常に「高」にしている場合よりもバッテリーの節約効果も期待できる
実際に長時間イヤホンをつけているとうるさい場所にいたり、比較的静かな場所にいたりするので、状況に応じで効き目を調整してくれるのは嬉しいアップデートです。
ただし、実際に使用してみるとガクッとノイキャンの効き目が変わるタイミングが合ってちょっとストレスなので、今後のアップデートで滑らかに調整されるようになるのを期待したいところ。
プレスコントロールで操作可能
イヤホンのスティック部分の操作はEar (1)ではタッチセンサーだったのに対して、Ear (2)では先端部分を擬似的に押し込むプレス式のセンサーに変更されました。
擬似的に押し込むフィードバックが得られると操作感がわかりやすいので、使いやすさが上がったと感じました。
また、Ear (1)のタッチセンサーはイヤホンに触れた際に誤操作を起こすことがありましたが、プレス式のセンサーによりそれらが改善されています。
デュアル接続可能
前モデルはBluetooth接続できるデバイスが一つに限られおり、普段使っているデバイス以外で音楽を再生するときは再度Bluetooth接続の設定をし直さなければいけないのがイマイチでした。
しかし、Nothing Ear(2)はデュアル接続に対応したので、予め登録した2デバイス間の接続をシームレスに行うことが出来るようにアップデート。
僕はiPhoneとMacBookの2デバイスで音楽を聞くのですが、操作しているデバイスを検知して、自動でBluetooth接続先を切り替えてくれるのはすごく便利です。
Bluetooth接続の安定性が改善
Ear(1)は人混みの多い場所で使用しているとBluetooth接続が途切れることがあり、ちょっとイラっとすることが稀にありました。
しかしEar(2)ではBluetooth接続のアンテナ位置が見直されており、通信安定性が50%改善されています。
実際に一週間ほど東京都内のいろいろな場所で使ってみましたが、Bluetooth接続が不安定になるシーンには遭遇しておらず、安定性の高さを感じることが出来ました。
ハイレゾに対応
Ear(2)はハイレゾオーディオ認証を受けており、これまでより臨場感溢れるサウンドが楽しめるのも魅力です。
ただしコーデックに対応するプレイヤーが少なく、iPhoneなど日本の人気スマホに多く採用されるLDACには非対応となっています。
Nothing Phone(1)ではもちろんハイレゾ音源で音楽視聴できるんだけど、ちょっと惜しいところ。
【追記】Nothing Ear / Ear(a)が発売されました
2024年4月にNothing Ear(2)の後継モデルにあたるNothing Earと廉価版のEar(a)が発売されました。
ノイキャン性能が1.8倍に向上、新たなカラーバリエーションの追加など様々な改良が加えられているので、気になった方はぜひレビュー記事をチェックしてみてください!
Nothing Ear (2) レビューまとめ
Nothing Ear(1)を愛用してきた僕がNothing Ear (2)を使用してみた感想をまとめてきました。
ハードウェア・ソフトウェアと共に着実に改良がなされており、見た目も音も高いクオリティで楽しめるイヤホンだと感じました
また、モード切替時の効果音など視聴体験の設計という部分も他社にはない面白みを追求しているのもNothingの良い点だと思います。
今後もNothingブランドの進化に期待しつつ、Nothing Ear (2)を愛用していきたいと思います。
項目 | スペック詳細 |
---|---|
イヤホンタイプ | カナル型の完全ワイヤレス(左右分離型) |
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング (最大-40db) |
マイク | Clear Voice Technology |
連続使用時間 | 容量: 33 mAh (イヤホン) / 485 mAh (ケース) ANC をオフにして再生: ケースの使用時には最大 36 時 間、イヤホンのみでは 6.3 時間 ANC をオンにして再生: ケースの使用時には最大 22.5 時間、イヤホンのみでは 4 時間 ANC をオフにして通話: ケースの使用時には最大 20.5 時間、イヤホンのみでは 3.5 時間 ANC をオンにして通話: ケースの使用時には最大 17.5 時間、イヤホンのみでは 3 時間 ANC をオフにして高速充電: 10 分で 8 時間 |
充電方法 | ケーブル充電: USB Type-C ワイヤレス充電: 最大 2.5W |
ドライバー | 11.6 mm ダイナミック |
接続方式 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | AAC、SBC、LHDC 5.0 |
防水性能 | イヤホン IP54 /ケース IP55 防水および防塵性能 |
大きさ | ・イヤホン: 高さ: 29.4 mm 幅: 21.5 mm 厚さ: 23.5 mm ・ケース: 高さ: 55.5 mm 幅: 55.5 mm 厚さ: 22 mm |
重さ | イヤホン:4.5 g ケース:51.9 g |