普段仕事をしていてタスクや思考を整理するときは頭の中にある情報を手書きで出力することが多いです。
キーボード入力だと、思考のスピードと打ち込むスピードが噛み合わず、考えをうまく形にできないと感じることがあるからです。
でも手書きの情報は保存しづらいし、最終的にデジタルな情報に変換したい…と悩んでいました。
そこで今回、iFLYTEK AINOTE Air 2という8.2インチのEインクディスプレイ搭載Android端末を導入してみたのですが、結果は大満足。
手書き文字を自動でテキスト変換したり、ChaptGPTと連携して思考を整理できたり、音声録音とリアルタイム書き起こしをしてくれたりと革新的な体験ができたからです。
本記事ではそんな僕の仕事に大きな影響を与えてくれたiFLYTEK AINOTE Air2を使ってみた感想を紹介します。
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AINOTE Air2の外観
今回導入してみたAINOTE Air2。
AIを搭載したAndroidタブレットを数多く手掛けるiFLYTEKから発売されている8.2インチ・293ppiの高精細Eインクディスプレイ搭載端末です。

パッケージを開封すると付属品がずらり。

- 本体(AINOTE Air2)
- スタイラスペン
- USB-A to USB-C ケーブル
- 簡易クイックスタートガイド
そしてこちらがタブレット本体。筐体にはアルミ素材が用いられていてとても高級感があります。

特筆すべきは厚さと軽さ。今話題のiPhoneAirよりも薄く、なんと4.2mmしかありません。重量も295gとなっており、拍子抜けするぐらい軽い…!

冒頭でも触れた通り、このタブレットは手書き文字をテキスト変換してくれるのが魅力のアイテム。製品本体にスタイラスペンも付属しています。
程よい太さがあって非常に握りやすい印象。

スタイラスペンは静電容量式で、充電不要。パッドの側面にマグネットで吸着するため、持ち運びが容易になっています。
ちょっとマグネットの磁気が弱いのが気になりました。

筐体の上部には充電用のUSB-Cポートを搭載。2600mAhのバッテリーで最大7日間の連続使用が可能だそう。

背面にはカメラレンズ。資料を撮影し、そのままOCRで文字データ化できるようになっています。

AINOTE Air2には専用ケースも別売りされています。
スタイラスペンの収納ができるかつ、液晶画面を傷つけずに持ち運びができるので外出して頻繁にAINOTE Air2を使用したい方におすすめのアイテム。

AINOTE Air2のメリット
iFLYTEK AINOTE Air 2を一言で紹介すると、手書きに対応した電子メモパッド。
しかしその中身は音声の録音やカメラ撮影、AIによる議事録作成、や電子書籍の閲覧など多彩な機能を備えています。
ここからはAINOTE Air2を使用して感じた本製品のメリットを紹介します。
手書きの感触が心地よい
AINOTE Air2に付属しているスタイラスペンは筆圧検知に対応しており、軽く書けば細く、強く書けば太く線が引けます。
iPad mini+Apple Pencilで文字を書くと、ツルツルとしたガラス面で少し滑りやすい印象がありますが、AINOTE Air2は程よい摩擦感があり、まるで紙に書いているような感触を味わえるのがいい。

ペンの反対側は消しゴムツールになっていて何か消したいときはサッと削除できるのもよく練られていると思います。
手書き入力のしやすさはとても良好です。

ちなみにiFLYTEKはペンタブレットや液晶タブレットの大手メーカー・ワコムと技術提携しています。
35年以上にわたってデジタルの書き味を追求してきた老舗との協業によって生み出されたこの優れた書き心地はぜひ体験してほしいところ。
豊富なテンプレートが用意されている

AINOTE Air2のノートには約70種類のテンプレートが用意されています。
- スケジュール
- 時間割
- 日記
- ToDo
- 五線譜
- 方眼紙
汎用的に使えるものから結構マニアックなものまで幅広いバリエーションがあるので、勉強・議事録・思考整理などアウトプットしたい内容に沿って最適なテンプレートが選ぶことができまそうです。
個人的にはToDoのテンプレートがとても好み。文字を書きながら頭の中の情報を徐々に書き出していくと、タスクの抜け漏れがなくなりやすく感じました。
OCRの精度がとても高い

AINOTE Air2はOCR機能が搭載されていて、手書きした文字をぱっとデジタルテキストに変換してくれます。
手書きで思考を整理しながら、シームレスにデジタル情報として保管することができるのはとても便利。
OCR機能の精度も非常に高く、超適当な文字で殴り書きしない限りは変換ミスはほとんど起きない印象で、実用的です。
録音とリアルタイム文字起こしが便利すぎる

この製品を使用していて特に便利と感じたのが「録音とリアルタイム文字起こし」機能。
録音ボタンを押すと、新しいノートがすぐに作られて、同時に録音も始まります。
話し声はリアルタイムで文字起こしされていくのがとても面白い。
さらに下画面では手書きのメモも取れる。メモ帳とICレコーダーが合体したようなUI・UXを実現しているのが便利です。
しかも録音後は、文字起こしされた内容をChaptGPTが要約してくれるところまで行ってくれるからとても仕事が捗ります。
自動翻訳+文字起こしにも対応

音声の文字起こし機能はなんと翻訳機能も兼ね備えています。
試しにスティーブ・ジョブズの英語スピーチを聞かせて、英語→日本語の翻訳をしてもらいましたが、精度もなかなかのものでした。
原文・翻訳後のテキスト両方参照できるし、もちろんChaptGPTによる要約まで実行可能。これはすごい…!
ちなみに相互翻訳できる言語は記事執筆時点では下記の10言語となっていました。
中国語 / 英語 / 日本語 / 韓国語 / フランス語 / ドイツ語/ スペイン語 / ハンガリー語 / アラビア語 / ロシア語
海外の方と仕事をしていたり、外国語を扱う機会が多い方にはとても重宝する機能なんじゃないかと思います。
ChatGPT連携が便利

AINOTE Air2はスワイプ操作ひとつでChatGPTを起動でき、手書きした文字を選択して「AI検索」を押すと、その内容をもとにChatGPTが回答を返してくれます。
調べ物やアイデア出しなど、思考の流れを止めずにAIを活用できるのが魅力です。Eインク端末でありながら、AIアシスタントと自然に連携できる点が、この製品の革新性です。
ただし、手書き入力した文字を質問にする際、文字認識の精度がやや甘く、ChatGPTへの質問文にノイズが混ざることがありました。
質問文が意図しない形で生成される場合があるのが改善すると、より快適にAI検索を活用できそうです。
読書端末としてもかなり優秀

AINOTE Air2はKindleアプリを入れることができ、電子書籍の読書も可能です。
普段から愛用しているKindle端末と同様にEインクディスプレイを搭載した端末なので、ブルーライトを発せず目に優しく、入眠の妨げにならないのがとてもいい。
ストレージ容量も32GBなのでそれなりに大量の本を持ち運ぶこともできます。
スタイラスペンが搭載されたKindle Scribeは価格が5.6万ほどですが、できることの豊富さなどを考えるとAINOTE Air2は完全に上位互換の商品と言えそう。
AINOTE Air2のデメリット
次にAINOTE Air2を使用して感じた本製品のデメリットを2つ紹介します。
動画やカラー表示には不向き

AINOTE Air2に搭載されているEインクディスプレイは、iPadなどで採用される液晶や有機ELとはまったく異なる表示技術です。
紙のように反射光で表示するため、長時間見続けても目が疲れにくく、バッテリーの持ちも非常に優秀。
その一方で、画面のリフレッシュ速度が遅いため、動画視聴や動きの多いアプリ操作にはあまり向きません。
また、モノクロ表示のみとなるため、カラー資料や写真編集をメインに使いたい場合には制約があります。
映像やエンタメ向けのタブレットでなはなく、文章の手書きで思考を整理したり、ChatGPT連携でアイデアを深めたりといった“思考と記録”に特化したデバイスとなる点は注意。
クラウド連携の自由度が限定的

AINOTE Air2はOneDriveには対応していて、スマホやPCと連携ができるのですが、GoogleドライブやDropboxなど他の主要クラウドサービスには未対応です。
個人できにはGoogleドライブに必要な書類はアップロードするようにしているのでこの点はイマイチに感じました。
AINOTE Air2 レビューまとめ
本記事ではAINOTE Air2を使用してみた感想をまとめてきました。
改めて本製品のメリット・デメリットをまとめると下記の通り
- 手書きの感触が心地よい
- 豊富なテンプレートが用意されている
- OCRの精度がとても高い
- ChatGPT連携できる
- 録音とリアルタイム文字起こしが便利
- 自動翻訳+文字起こしにも対応
- 読書端末としても優秀
- 動画やカラー表示には不向き
- ChaptGPT連携時の質問文生成が不安定
- クラウド連携の自由度が限定的
AINOTE Air2は、目に優しいEインクディスプレイとAI連携機能を兼ね備えた次世代のAndroidタブレットです。
心地よい書き味に加え、OCRや文字起こしの精度、ChatGPTとのスムーズな連携など、ビジネスや学習に役立つ実用的な機能が充実しています。
デジタルとアナログ、双方の良さを一台で活かしたい方におすすめのモデルです。
| 重さ | 230g(本体) |
|---|---|
| サイズ | 193 × 137 × 5.0~6.5mm |
| ストレージ | 4GB RAM + 32GB |
| ディスプレイ | 8.2インチ E-ink モノクロスクリーン(1920 x 1440, 293 ppi) |
| タッチペン | 専用Wacom スタイラスペン |
| カメラ | 5MP(文書スキャン対応) |
| 音声システム | 4マイク+スピーカー |
| ワイヤレス接続 | Wi-Fi + Bluetooth 5.0 |
| バッテリー | 2,600mAh |
| 使用時間 | 待機: 最大108日間/連続使用: 最大7日間 |
| 接続ポート | USB Type-C |
| 対応ファイル形式 |
電子書籍: pdf、mobi、epub、txt、azw3 ドキュメント: doc、docx、xls、xlsx、ppt、pptx |
| OS | Android 11.0 |
| 生産地 | 中国製 |


